治療方法と使用目的の違い

インプラントとセラミックは、どちらも失った歯を取り戻すための治療方法ですが、その目指す結果と治療方法に違いがあります。

インプラントは、歯を失った場所に直接人工歯を埋め込む治療です。特に、歯根がない場合や周囲の歯に影響を与えたくない場合に適しています。見た目、機能ともに自然な歯に近い状態を実現することができます。

一方、セラミックは自分の歯根を利用して、その上に詰め物や被せ物をする治療方法です。既存の歯根がある場合や、特に見た目に自然さを求める場合に適しています。セラミックは透明感があり、自分の歯に近い見た目に仕上げることが可能です。

素材の違い

インプラントとセラミックの素材に注目すると、それぞれ異なる特性を持っています。インプラントは、主にチタンが使用されます。この素材は生体親和性が高く、体内に埋め込んでも拒絶反応を起こすことが少ないという特徴を持ちます。また、強度が高く長期的に使用することができます。

一方、セラミック製の人工歯は美観性が高く、自然な白さを持つため、前歯の治療に適しています。しかし、金属よりも強度は劣ります。

寿命の違い

インプラントとセラミック、どちらも長持ちする治療法ですが、寿命にはやや違いがあります。インプラントは歯根部分から人工のものに置き換える治療法で、適切なケアを行うことで約10年～15年持つとされています。一方、セラミックは主に歯の見た目を自然に再現するための治療法で、一般的な寿命は10年以上が目安とされています。ただし、これらの寿命はあくまで目安であり、日々のオーラルケアや定期的な歯科検診が重要です。

歯根の有無

歯を失った場合の対処法として、インプラントやセラミックが選ばれますが、どちらを選ぶべきかは「歯根の有無」が大きなポイントとなります。
歯根が残っていて、それが健康な状態であれば、セラミック治療が適応となります。セラミック治療では、歯根を活用し、その上に人工の歯をかぶせます。この方法は、歯根がしっかりしていることが前提となり、治療期間や費用も比較的抑えられます。

一方、歯根がない場合や、歯根が大きく損傷している場合は、インプラント治療が選ばれます。インプラントでは、人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯を取り付けます。治療期間は長く、費用も高くなりますが、自然な噛み心地や見た目を得られる利点があります。

以上のように、インプラントとセラミックの選択は、歯根の有無によって大きく影響を受けます。

金属アレルギーの有無

金属アレルギーは、特定の金属を免疫システムが誤って有害な物質と判断し、反応を引き起こす状態です。インプラント治療では金属素材が使用されるため、金属アレルギーの方にはおすすめできません。しかし、中には金属アレルギーの心配がないジルコニアインプラントもあります。

そのため、歯科医師としっかりと話し合いながら、最適な治療法を選ぶことが重要です。

前歯の治療かどうか

前歯の治療に関しては、見た目の美しさが重要となるため、セラミックの使用が推奨されることが多いです。セラミックは自然な色味と艶を放ち、本物の歯に非常に近い仕上がりを実現できます。

インプラントも前歯の治療に使用されますが、メタルが見える場合があり、見た目の面でセラミックに劣る可能性があります。しかし、インプラントの大きな利点は、自分の歯のように噛むことができ、食事の質を落とさずに生活できる点です。歯科医師と相談し、自身のライフスタイルや好みを考慮したうえで選択しましょう。

ZEAL DENTAL CLINICは土日も診療しており、予防歯科やセラミック素材での歯科治療、インプラント、ホワイトニング、成人・小児矯正など、様々な歯科治療を通して、皆様に歯の健康を維持していただきたいと考えています。京浜急行「青物横丁駅」から徒歩3分、りんかい線「品川シーサイド駅」から徒歩8分の場所にございますので、お気軽にご来院ください。